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2025-2026年 日本市場の行方:次世代モビリティへの転換と「伝統」の回帰

2025-2026年 日本市場の行方:次世代モビリティへの転換と「伝統」の回帰

変革期を迎える国内市場の潮流

2025年から2026年にかけての日本国内自動車市場は、単なる新型車の投入ラッシュを超え、産業構造そのものが大きく動く極めて重要な局面にある。この期間に登場が予定されている新型車群を俯瞰すると、3つの大きな潮流が浮き彫りになる。

  1. 安全基準の厳格化: 国際基準「UN-R152」適用に伴う安全性能の底上げと、それに伴うラインナップ再編。
  2. ハイブリッドの深化: EVへの移行期間における現実解として、ストロングハイブリッド技術がさらに高度化する。
  3. 伝説的ブランドの復活: 「パジェロ」「プレリュード」「セリカ」といった、名車の車名が次々と現代に蘇る。

特に2025年末以降の法規制強化は、軽自動車から商用車まで全方位的なモデルチェンジを促している。各メーカーはコスト上昇を単なる値上げで終わらせず、プラットフォーム刷新や電動化とセットにすることで、商品価値を劇的に高めようとしている。


トヨタ:全方位戦略とモータースポーツ直系のブランド展開

トヨタは、盤石なSUVラインナップをさらに細分化しつつ、モータースポーツブランド「GR」の拡張も緩めない。

ランドクルーザーFJとコンパクト・オフローダーの再構築

2026年5月の国内デビューが期待される「ランドクルーザーFJ」は、近年のキャンプブームや本格四駆への回帰需要に応える戦略モデルだ。

  • サイズ: 全長4,575 × 全幅1,855 × 全高1,960 mm
  • パワートレイン: 直列4気筒 2.7L ガソリンエンジン(2TR-FE型)
  • 予想価格: 約380万〜420万円

最大のトピックは、新興国向け「IMV-0」のラダーフレーム構造を採用し、高い耐久性とコストパフォーマンスを両立させた点にある。デザインは「ランクル250」譲りの角型フォルムで、ジムニーシエラからのステップアップ層を狙い撃ちにする。

GRブランドの拡張:GRスターレットとセリカ

若年層のスポーツカー離れを食い止めるべく、GRブランドからは手頃な価格帯のモデルが投入される。

車種名予想時期概要とパワートレイン
GRスターレット2026年1.3L 直3ターボ、最高出力150ps級。1トン切りの軽量ボディで登場。
セリカ2026年頃新開発2.0L 直4ターボ(400ps級)と4WDの搭載が噂される。

主力モデルの次世代更新

  • RAV4: 2025年5月発表予定。第5世代ハイブリッドを搭載し、商品力を盤石にする。
  • ハリアー: 2027年には「脱SUV」を掲げたクーペフォルムへの移行も噂されている。
  • カローラ: 2026年にプラットフォームを一新するフルモデルチェンジを計画中。

日産:フラッグシップの再定義とe-POWERの高度化

日産は、長らく手付かずだったフラッグシップモデルの刷新と、独自の「e-POWER」の進化で反撃に出る。

新型エルグランド:16年ぶりの玉座奪還

2026年7月デビュー予定の新型「エルグランド」は、日産にとって高級ミニバン市場での復権をかけた最重要モデルだ。

  • パワートレイン: 第3世代 e-POWER(1.5L 直3VCターボエンジン)
  • 駆動方式: e-4ORCE(電動駆動4輪制御)
  • 予想価格: 約630万〜830万円

アリアで培った「e-4ORCE」と第3世代e-POWERの融合が核心だ。最高出力150ps、モータートルク51.0kgm級の性能は、2.2トン超の巨体を軽快に加速させるだろう。

スカイラインとキックス

  • スカイライン: 2025年秋登場予想。前後2モーター・450ps級の最強e-POWERモデルへ。
  • キックス: 北米で先行公開された新型が2026年以降に上陸。ボディ拡大に加え、セレナ譲りの1.4L e-POWERを搭載する。
  • リーフ: 2025年6月発表見込み。ハッチバックからクロスオーバーSUV的な姿へ変貌を遂げる。

ホンダ:スポーツマインドの復活と実用車の電動化

ホンダは「プレリュード」というアイコンを復活させる一方、足元の軽自動車や小型SUVの電動化も着実に進める。

プレリュード:スペシャリティクーペの現代的解釈

2025年9月に発売された「プレリュード」は、ハイブリッド専用クーペとして24年ぶりに帰還した。

  • パワートレイン: 2.0L e:HEV(184ps / 32.1kgm)
  • 燃費: 23.6 km/L (WLTC)
  • 価格: 6,179,800円

実用車の進化

  • WR-V: 2025年3月に改良版が登場。
  • ZR-V: 2025年5月より全車値上げとともに仕様変更。
  • N-ONE e:: 2025年秋に正式発表される軽商用EV。

三菱:オフロードの覇者としての矜持

三菱は、ブランドの魂である「パジェロ」の復活を明言し、熱狂的なファンに応える構えだ。

新型パジェロ:トライトンベースの本格復帰

2026年秋デビューを目指す新型「パジェロ」は、トライトンのラダーフレームに最新の4輪制御技術「S-AWC」を融合。予想価格は約530万円からと見られる。

デリカD:6

「D:5」の後継となる「デリカD:6」は2025年10月頃の発表が期待される。最大のトピックは、待望のPHEVシステム搭載だ。


スバル:水平対向と電動化の融合「S:HEV」

スバルは、燃費規制への対応とアイデンティティ維持のため、トヨタ技術を応用した「ストロングハイブリッド(S:HEV)」を矢継ぎ早に投入する。

  • 新型フォレスター: 2025年4月国内発表。S:HEVを初搭載。
  • レヴォーグ S:HEV: 2026年秋登場予定。2.5L水平対向+ストロングハイブリッドの強力タッグ。

スズキ・ダイハツ・マツダの動向

  • ジムニー 5ドア(ノマド): 2025年1月発表、受注殺到の人気ぶり。
  • スイフトスポーツ: 2026年10月頃登場。48Vマイルドハイブリッドで武装。
  • ダイハツ ムーヴ: 2025年6月、16年ぶりに刷新。待望のスライドドアを採用。
  • マツダ 新型CX-5: 2025年後半〜2026年登場。独自開発のストロングハイブリッド搭載へ。

2026年へのロードマップ

2025年から2026年は、電動化への過渡期における最もエキサイティングな2年間となるだろう。

  1. 法規制の波紋: AEB義務化による機能底上げと価格上昇。
  2. ハイブリッドの主役化: 日常の使い勝手を損なわない現実解としてのHEV需要増。
  3. 遺産の活用: 新興EVメーカーへの対抗軸としての「歴史と信頼」。

新型エルグランドの投入、ランクルFJやパジェロの復活、そしてプレリュードやGRスターレットによるスポーツカー再燃。これらはすべて、日本の自動車メーカーが自らの強みを再定義し、グローバル競争を勝ち抜くための生存戦略そのものである。

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